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一般的にRC造マンションはコンクリートの柱梁にて構造が成り立っている。

そして往々にして大きな梁にて内外が分かれている。


そんな当たり前のことが区分所有マンションの住まい手を外の自然から切り離していると感じていた。

窓や外壁を作り替えることも許されず、一方向からの採光しか望めない中住戸の住まい手が、外の自然に対して少しでも近づき混ざり合うことが出来ないかと考えた。


また、建築の構造となる柱梁はインテリアにとってどうしてもネガティブな存在として受け取られがちとも感じていた。


柱梁が邪魔な存在ではなくもっとインテリアや家具と寄り添う形を試行した。

本作は、設計者が家族3 人で住む築44 年のマンション中住戸の改修である。


採光が制限され暗くなりがちな中住戸において、住まいを規定する境界そのものを問い直すことから計画を始めた。


南側の窓上部には緑と光を映す曲面の反射天井、窓下部には空を映す曲線状の内部縁側を設け、内外の日常風景を重ね合わせることで、境界を曖昧化した。


さらに、梁や柱などの構造要素は、天井や壁、造作と連続する面として再構成し、建築とインテリアの区分も抽象化している。一方、北側寝室は曲面の反射天井によって静けさを包み込む内向的な空間とし、外部へ開くLDK との対照的な居場所を形成した。


内と外、建築とインテリアという異なるスケールの境界を横断し、それらを抽象化することで、自然と住空間、人と建築との関係を更新する、新たな住まいの認識を獲得することを試みている。


本作が、日本中にある一般的なマンションのプラットフォームに展開可能な1 つの解答となることを期待している。

北側ベッドルームでは内向きの曲⾯が空間を包み込むように抽象的で落ち着きのある静けさをつくります

南側LDK では外向きの曲⾯と曲線の内縁側が外の景⾊と光を内へ拡張し明るさと動きをつくります

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改修前のスケルトンモデル。南側窓は大梁により高さ約1700mm に抑えられ、床からも持ち上がっていたため、壁の中に窓が切り取られたような閉鎖的で暗い印象を与えていた。柱梁壁の凹凸も目立つ。

改修後のモデル。反射天井は内外の日常風景を混ぜ合わせながら映し、境界そのものを曖昧化する。内縁側はバルコニーと連続し室内全体に柔らかな明るさと奥行きが生まれる。壁をふかすなどし梁も見えなくした。

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旧来の機能ごとに分割された古い間取りからキッチンを南側に移動し主役とする配置転換を行った。

北側の個室や廊下は住戸の歴史をレガシーとして受け継ぐこととしながら、ウォークスルーを開け放てばサブベッドルームまでひとつながりとなり、

雨の日でも子供が退屈しない周回動線を生む。

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馬込の抽象

 

所在地:東京都大田区南馬込

内装設計:中島成隆建築設計事務所

照明設計:コイズミ照明

コンサルタント:Around Architecture

施工:内田産業

面積:72.03 ㎡

工期:2026 年2 月~ 2026 年6 月

​写真:中村絵

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